ご自宅での保温について
多くの鳥の体温は、
約40~42℃ほどと非常に高く、その体温を維持するために、
普段からたくさんのエネルギーを使っています。
そのため、体温調節能力は高い一方で、
環境温度の影響を強く受けます。
寒い環境では、
そのエネルギーが「体温を保つこと」に優先的に使われるため、
体調を崩しているときには、
・食欲が落ちる
・消化管の動きが低下する
・体力を消耗しやすくなる
など、回復の妨げにつながることがあります。
鳥にとっての保温は、
人間でいう『お薬』と同じくらい重要な治療のひとつです。
また、鳥さんは羽をふくらませて
空気の層を作ることで保温していますが、
体調が悪い時には、
その体温調節もうまくできなくなることがあります。
そのため、保温は「寒くないようにする」だけではなく、
体力の消耗を減らし、回復を助けるための大切なケアになります。
当院では、普段から25℃以上を目安に
環境を整えていただくことをおすすめしています。
✨まず大切なこと
"温度を安定して保つこと"がとても重要です。
また、やけどを防ぐためにヒーターはケージの外に設置してください。
🕊️準備していただきたいもの
・筒形の保温器などのヒーター
・サーモスタット(温度を一定に保つための機械)
・最高最低温度計(できれば湿度もわかるもの)
飼い主さんが寝ている夜中や外出中に、
どれくらい温度が下がったか(または上がりすぎたか)を
確認できるので安心です。
🐦ヒーター設置の4つのポイント
鳥さんの安全を守りつつ、効率よく温めるためのコツです
・ケージの外側に設置する
ケージ内に入れると、鳥さんが直接触れてやけどをする危険が
あります。必ず外側に配置しましょう。
・カバーで熱を逃がさない
耐熱性のアクリル板、ポリカーボネート、テーブルクロスなどで
ケージの周りを囲うと保温効果が高まります。
※注意: 酸欠を防ぐため、完全に密閉せず空気の通り道を
必ず作ってください。
・温度計は止まり木の高さに
熱は上にこもる性質があるため、ケージの上部と下部では
温度が異なります。鳥さんが普段過ごしている止まり木の高さで
正確な温度を測りましょう。
・サーモスタットを併用する
「温まりすぎ」や「冷え込み」を防ぐため、自動で温度を
一定に保つサーモスタットを活用しましょう。

💡迷った時の目安温度
・普段の環境:25℃以上を目安に
・体調不良時:その子の状態に応じて30℃前後まで保温
*具体的な温度設定は、種類や症状により異なることがあります。
⚠️ 保温時に気をつけるべきこと
体調管理をスムーズにするための重要事項です。
| 項目 | 具体的な注意点 |
| 温度勾配を作る | ケージ全体を一律に温めるのではなく、**「暖かい場所」と「少し涼しい場所」**を両方作ります。鳥さんが自分で移動して体温調節できるようにするためです。 |
| 直接当てない | ヒーターの熱が直接鳥さんに当たり続けると、脱水や体調不良の原因になります。 |
| 急変を避ける | 設定温度を急激に変えるのはNGです。鳥さんの様子を見ながら、ゆっくり調整してください。 |
| 高温多湿に注意 | 温度だけでなく湿度も確認しましょう。蒸し暑すぎると熱中症のリスクが高まります。 |
保温は毎日の健康管理のひとつであり、体調不良時には特に重要なケアになります。
「これで合っているかな?」と迷われたときは、いつでもご相談ください。